続・つまりは彼女に。/2

良守ではない誰か編|2016/10/28 posted.

ねぇ、雪村さん。
あの少年はいったい?

君は彼の気持ちに気づいているの?
それともまったく・・・?

携帯情報など渡すんじゃなかった。

彼女からの連絡なんてはじめから期待などしていなかったのに、
いざ渡してみると、人はなんていうか・・わがままなんだなと思い知らされる。

俺は毎日、待ってしまう。あるわけもないのに。

◇◇◇

今日も彼女とはなんの接点もなく、普段どおりの一日が終わる。

俺は「じゃーな」と友に手をあげると、帰路につく。

みんな受験生だからな。
烏森学園は地元じゃ名のある進学校だ。
みんな予備校や塾に通い、また通わないにしろ、それなりに自宅で勉強にいそしむ季節。

実際、勉強は楽しいなと正直、思う。
俺はわりに成績は良いほうだろう。
ガリ勉とかそういうのではないのだが、やりだすと面白くて
つい「あ、こんなにもがんばってしまった」ということは結構あったりする。

勉強はつらいとかイヤなものだとかいう概念は
一部のバカな大人のつくった勝手なモンだと、よく担任教師が口にするが、実際その通りだと思う。

俺たちはけっして不真面目ではないし、新しいことは知りたいと思う。
テストの結果に満足することもあれば、くやしくて次へのバネに変えることも。

彼女も成績の面じゃ、2年のあいだでもかなりの上位者だ。
俺はときどき、2年の成績優秀者番付を見に行ったりするのだけれど、彼女、数学が得意。
ほとんど1位。
たま~に、二桁に落ちてるときもあるけど、それがまた良いんだよね。
いつもいつもカンペキってワケでもないんだなぁなんて思うとさ。ちょっとホッとする。

ちなみに俺の得意科目も彼女と同じく数学。

-などと、いろいろ思いながら歩いてると、例の中坊が俺の前を歩いている。

少し迷ったが、幸い、少年のリュックのファスナーが少し開いていて、
それを指摘するってきっかけもあるし、わりとそのへん自然に声をかけてみた。

振り向いた少年は「あー・・・ども。」とだけ言って軽く会釈。

別になんの変哲もない普通の少年。

どこにでもいそうな中学生、といった感じのヤツだな、とあらためて思う。

「あのさ、君、雪村さんとどういう関係なの?いつも一緒に登校してるみたいだけど」

俺はサラリ、と聞いてみる。

すると少年はあからさまに不機嫌な表情をして俺のことを見る。
そう、まさに「なんだ、おまえ?」って感じで。

答えてくれないのもちょっと困るな、せっかく声かけたんだしと、言い訳を追加してみる。

「あー、俺ね。ちょっとだけ知り合いなの、彼女とは。」

ウソは、ない。
屋上で話したし、以後、挨拶程度は交わす仲だ。

「なら、直接あいつに聞いてください。」

素気なく言うとムっとした表情を崩すことなく、スタスタと大また歩きで俺から去っていった。

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