続・つまりは彼女に。/3

良守ではない誰か編|2016/10/28 posted.

夜の烏森学園は、今夜も妖でにぎわっている。

だから今夜も。

良守と時音は戦うのだ。

◇◇◇

少し落ち着いたところで、良守は屋根の上の時音の隣に腰をおろす。

いつもと同じ凛とした表情で前を見据える時音は
このごろなんだかまたきれいになったな・・と良守はその横顔を盗み見て思う。

「あの、さ。今日、高等部のオトコに声かけられたんだけどさ、なんかおまえの知り合いだとかいう。」

良守が不機嫌そうに言う。

「君、雪村さんとどんな関係~?ってさ。」

「ふ~ん。で、なんて答えたの?」

「知り合いなら、あいつに直接聞けよ、ば~か!って言ってやった!」

時音はふふっと笑う。

「最後のば~か!はウソでしょう。あんたって結構、そういうの常識的だもん。」

良守は一瞬、その笑顔に見とれてしまい、ぼ~っとなったがハっとして続けた。

「お、お前なぁ・・そういうカオ、あんましないほうがイイぞ。
そんなのするからその・・ああいうのがうろうろするようになんだろ!自覚しろよな、ちょっとは。」

一気に畳み掛けると良守は少し頬を染めた。

「自覚しろ?笑っちゃいけないわけ?」

「そうだよ!!勘違いするヤツだっているんだよ。」

「は?何を勘違いするの・・?」

時音は良守をキっとにらみつけた。

はぁぁ~っと良守はためいきまじりに言葉を続ける。

「あのさ、時音。なんでそいつが俺らの関係聞いてきたかわかってる?」

そして一瞬、間を置いて時音を見て。
何か言おうとしたが、じ~っと見つめる時音の目に、ふっと力を抜いた。
今日の高校生にはムっとしたが、なんだか同情めいた気持ちが生まれてくる。
もういいよ、とつぶやいてからあらためて尋ねた。

「聞かれたらどう答える?俺らのこと」
「そうね~・・・・仕事仲間、とは言えないしなぁ~何か仕事してるの?って言われたら答えらんないし」

良守は「そこですか・・・」とゴニョゴニョしつつ、うんざりした表情で時音を見ている。

「時音、そいつに心当たりある?」

時音はしばし考え込んでから、ああ!と顔を上げた。

「屋上の人かな・・?メモ、もらった。」

「そいつだろ・・・・(あわれなヤツ)」

良守は、さらに続ける。

「おまえ、あんま笑うな!その、ほんと俺、気分悪くなるし。」

「は?気分悪くなるって何それ!」

ズゴ~ン!!

時音の結界が良守の頬を打った。

「あんた、いいかげんにしな!」

「ち、ちげ~よっ!俺はだな、ただ・・・」

「しっ!!来たよっ」

新たな妖の侵入だ。
夜は長い。

~fin.~

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author: lala (ララ)

『結界師』がお気に入りです。

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